キミのために
放課後になってあたしは校門の方ばかり気になった
亜貴が来るかなぁ?って…
「山下さん、外ばっかり見てないで少しは、集中して作業やってくれない?」
「あっごめんね…」
クラスのまじめな人に怒られてしまった…
きっと今日も塾なのに放課後を
学園祭の準備でつぶされたことで怒ってるんだろう
それからあたしは、あまり外を気にしないようにした
「なかなか終わらないねー準備」
「ほんと--でも楽しいょね♪」
今日の準備を終えていつものように
優奈ちゃん、水島君、隼人君とあたしの4人で下駄箱に降りた
そのときは、本当亜貴のことなんて忘れていた
って言うか、もう遅くなっちゃったし来てるとは思ってもなかった…
「なあなあ!!山下ってほんっと馬鹿だよな、
クラスの看板のところ『3-D』なのに『2-D』って書いてたんだぜ!!?」
「それ去年のクラスぢゃん!!」
「うっそー!!双葉なにやってんの♪馬鹿って言うか超天然だよね」
水島君も優奈ちゃんも相変わらず毒舌…
つっこみが痛い
「ちょっと隼人君!!それ秘密って言ったぢゃん!!もおっ」
こんな感じであたしたちはいつもと変わらず校門を出ようとした
本当にいつもと変わらなかった
校門を出るまでは-…