願い事
『ねえ、松本莉子。』
学年一ヤンキー女子、
磯崎唯花が、私に話かけてきた。
『何』
『何ってないっしょ。あんたあたしの好きな人分かってんでしょ?』
意味が分からなかった。
私が磯崎の好きな人なんか知る余地もないし、知ってて何なの。
『知らないけど、何』
『だから何ぢゃないっしょ?あんた昨日、裕太と廊下でキスしてたぢゃん』
『それ…』
『何してくれちゃってんの?あたしの好きな人、裕太なんだけど。シバかれたい?』
知らないよ…
何であたしが…。
あたし、高橋裕太の事好きでもないし…