願い事
『うん♪俺さ、中学の入学式ん時から莉子ちゃんのこと見てたって言うか…、気になってたんだよね。』
なんで、私?
『だから…分かるよね?』
『わかんない。私、人と付き合うとか、分からな…』
君がまた、私にキスをした。
いつもそうやって私の言葉を塞ぐ。
『いいから。莉子、俺の恋人になって』
今の中学2年生って、そんなに大胆なんだ…って、この時私は思った。
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あなたはいつも
私の言葉を塞ぐように、私にキスをする。
きっと、「好き」なんて感情もなく…。