赤ずきんと2人の狼


おっと、赤ずきんが2人に近づいてきます。


「黒狼くん、白狼くん、こんにちはーっ」


にこっと笑った赤ずきんに、


「…別にお前にあいさつされても嬉しくなんかねえしっ…」


黒狼はまるで照れ隠しになっていない言い訳。


「今日も可愛いね、赤ずきん」


白狼はさらっとプレイボーイ発言。


「2人とも今日も嘘つき~。黒狼くん嬉しいくせにぃ。白狼くんそんなこと思ってないくせにぃ」


赤ずきんには、まるで2人の気持ちが分かっていません。


ほんとは、ほんとは、ほんとに好きなんだけどな。


黒狼と白狼の性格が裏目に出て、赤ずきんは彼らの言うことを軽く受け流すのです。


2人の狼少年は、日々頭を悩ませているのでした。


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