伊吹くんと私の日常
「ちょっ、目が汚れたじゃねぇか!」
「気のせいだぁあああああ!」
私が後藤くんの耳元で叫んだと同時に
伊吹くんが私から返してもらった耳栓をまた耳に突っ込んだ。
それによって雑音が一切入ってこない無の世界へと伊吹くんはまた戻り
大福が入っていた和紙での折り鶴作りを再開する。
「テメェエエェェ!ぃぃ加減にしろやぁ!つぅーか豊も何してんだ!」
「折り鶴作ってるんです~。」
「大福もっきゅもっきゅ食いながら作るな!!」
伊吹くんは耳栓をして聞こえないのに力の限り叫ぶ後藤くん。
後藤くんは煩い人です。
…でも、後藤くんは大切な人です。
何て言ったって、こう見えても後藤くんは伊吹くんの親友なんですから。