がっこう
「ねぇ知ってる?」
ハイテンションな彼女・松田祐子。私の親友。
「えっ、なに?ついにマキが付き合っちゃったとかぁ!?」
そしてよくいる女子高生・波田早苗。私。
「えっ、なんの話ぃ?あたしもはめてぇ!」
語尾がのびる、気の抜けるような喋り方の彼女、佐竹美癒。
「おれもはめてくれぇ!もちユウもねぇ!」
「うるせぇ放せ。俺を巻き込むな」
本田武と、倉橋祐。
「俺らもはめてくれぇ、タケユウこんび!!…とお嬢さんたちィ☆」
「…。このバァカ兄貴は置いといて、祐子たちと一緒に弁当食っていい?」
アホな兄とまともな妹、高田豊、鈴。似てないけど双子だ。

仲良し7人組。

「で、なに?さっきなんて言おうとしてたの?」
「あっ、忘れてた。」
祐子がハッとした顔をする。
「聞いた話なんだけど、”レイコの呪い”ってわかる?」
皆うなずく。
学校によって、その学校の伝説とか怪談があるでしょ?レイコは、うちの学校のそれ。
昔レイコってイジメられっ子がいて、殺されたとか…。
まぁ、そんなありきたりのやつね。
「今月の学年行事、”レイコの呪い探索隊!!”になるんだってさ。」
「いつあんの?」
鈴が聞く。
「明日。レイコ絶命日!」
「で、誰だ?そんな悪趣味なもん考えたのは。」
ユウが聞く。
「レイコって奴だったりして☆」
豊かが言う。
「考えたのは私よ。」
ビックリして振り返る。
すらっとして背が高くて、目鼻立ちもハッキリしてる。長い髪はライトブラウン。
可愛い。
「あ…あなたが”レイコの呪い探索隊”考えたの?」
美癒が聞く。
「そうよ。」
笑顔。
「かわいい!君、何組の子?」
武が聞く。
「1組よ。4日前転校してきたの。三島麗子です。よろしくね♪」
空気が凍りついた。
「れ、麗子ちゃんは何で転校してきたばっかりで、レイコのこと知ってたの?」
武が、困惑を隠して聞く。
「昔この辺に住んでたの。父の仕事のために引越して、仕事が一段落付いたから、ここに戻ってきたの。なぜかしら。校舎をみて思い出したの。レイコの呪い…」
一瞬、辺りが静まる。
「…ま、私はレイコじゃないから、みんなを呪ったりしないわ!たぶん!!」
おどける麗子ちゃん。
キーンコーン…
「あっ、チャイムだ。またね!」


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