新撰組のヒミツ 壱
第1章.衝撃の入隊試験
私は大罪人。神から忌み嫌われた存在。
だから、しかるべき天誅を受けたのだ。
そう考えようとするが、どうしようもない悲しみと怒りを抑えることができない。
受け入れようとする理性。
孤独から逃れようとする本能。
相反する気持ちを抱き、
他人の命を奪って生きていく価値があるのかを自問自答しながら――、
――私はただ、今日も刀を振るう。
【井岡光】