新撰組のヒミツ 壱
「……貴方には、話しておいた方がいいかもしれませんね――」と、山南は哀しみを含んだ声音で言葉を紡ぐ。
「壬生浪士組には近藤さんの他に、芹沢鴨筆頭局長と新見錦局長がいらっしゃるんです」
「局長が3人も――。
つまり内部抗争があると?」
「ご名答。流石、察しが良いですね。壬生浪士組は近藤派と芹沢派に別れています。山崎君は筆頭局長らの監視をしているはずです」
あの方達は少しばかり行動が派手ですから――と言う。
「ですが……仮に監視をしている事を知られでもしたら、怒りを買うのでは――」
「そうでしょうね」
心配そうな表情を作り、恐る恐るそう言った光だが、当の山南はあっけらかんにそれを肯定した。
「……よろしいのですか」
「恐らく。『山崎なら気付かれない』と土方君が言っていたので、大丈夫でしょう。本人もそれを分かった上でやると言っていたそうですし」
「壬生浪士組には近藤さんの他に、芹沢鴨筆頭局長と新見錦局長がいらっしゃるんです」
「局長が3人も――。
つまり内部抗争があると?」
「ご名答。流石、察しが良いですね。壬生浪士組は近藤派と芹沢派に別れています。山崎君は筆頭局長らの監視をしているはずです」
あの方達は少しばかり行動が派手ですから――と言う。
「ですが……仮に監視をしている事を知られでもしたら、怒りを買うのでは――」
「そうでしょうね」
心配そうな表情を作り、恐る恐るそう言った光だが、当の山南はあっけらかんにそれを肯定した。
「……よろしいのですか」
「恐らく。『山崎なら気付かれない』と土方君が言っていたので、大丈夫でしょう。本人もそれを分かった上でやると言っていたそうですし」