新撰組のヒミツ 壱
2人に駆け寄ってきたのは、剣道着である沖田と、同じく剣道着を着た見慣れない少年であった。
「山南さんも、こんにちは」
その2人は山南がいることを認めると、にっこりと幼げな表情を浮かべ、頭を下げた。
「総司、平助。稽古だったのかい。お疲れ様」
山南が2人に対して優しく微笑む様は、まるで父か兄のようである。見ていると、本当の家族のようで、和むのだから不思議だ。
「沖田さん、こちらは……?」
遠慮がちに光が口を挟むと、沖田は申し訳なさそうな声を上げて笑みを零した。
「ああ、すみません! ほら、平助。後は自己紹介してくださいね」
「分かってるから押すなよ!」
沖田に背中を押しやられて出てきたのは、長い髪を束ねた気が強そうな“男の子”だった。年下だろうか、光よりもだいぶ身長が低い。
「俺は八番隊組長の藤堂平助。これからよろしく!」
「……監察方・副長助勤の井岡光です。こちらこそ、よろしくお願いします」
「山南さんも、こんにちは」
その2人は山南がいることを認めると、にっこりと幼げな表情を浮かべ、頭を下げた。
「総司、平助。稽古だったのかい。お疲れ様」
山南が2人に対して優しく微笑む様は、まるで父か兄のようである。見ていると、本当の家族のようで、和むのだから不思議だ。
「沖田さん、こちらは……?」
遠慮がちに光が口を挟むと、沖田は申し訳なさそうな声を上げて笑みを零した。
「ああ、すみません! ほら、平助。後は自己紹介してくださいね」
「分かってるから押すなよ!」
沖田に背中を押しやられて出てきたのは、長い髪を束ねた気が強そうな“男の子”だった。年下だろうか、光よりもだいぶ身長が低い。
「俺は八番隊組長の藤堂平助。これからよろしく!」
「……監察方・副長助勤の井岡光です。こちらこそ、よろしくお願いします」