新撰組のヒミツ 壱
(監察がこんなに目立っていいのか?)
腹が読めない副長を思う。しかし、土方の反応は上々のため、思うように事が進んでいるということだろうか。
考えに浸りながらも、器用なことに、光は周りに集まる隊士達に笑顔で対応する。
「井岡先生、ご指南ありがとうございます! 俺、必ず強くなりますから……!」
「俺もです!」
自分より大柄で筋肉質の隊士に取り囲まれ、顔が引きつりそうになるが、必死に笑顔で取り繕った。
「そ……そうですか」
「「「敬語はお止め下さい!!!」」」
ああ、痛い。頭が痛い。
「…………、稽古に励め」
離れた所では平助がしたり顔をしていた。肩が震えているところから見ると、笑いを抑えているのだろう。
(……野郎、いつかシメてやる)
そんな決意を胸にして、光は藤堂に歩み寄った。
腹が読めない副長を思う。しかし、土方の反応は上々のため、思うように事が進んでいるということだろうか。
考えに浸りながらも、器用なことに、光は周りに集まる隊士達に笑顔で対応する。
「井岡先生、ご指南ありがとうございます! 俺、必ず強くなりますから……!」
「俺もです!」
自分より大柄で筋肉質の隊士に取り囲まれ、顔が引きつりそうになるが、必死に笑顔で取り繕った。
「そ……そうですか」
「「「敬語はお止め下さい!!!」」」
ああ、痛い。頭が痛い。
「…………、稽古に励め」
離れた所では平助がしたり顔をしていた。肩が震えているところから見ると、笑いを抑えているのだろう。
(……野郎、いつかシメてやる)
そんな決意を胸にして、光は藤堂に歩み寄った。