新撰組のヒミツ 壱
苛立ちのあまり、嘲笑を浮かべながらそう言う光だが、新見も同じく嘲笑を返してきた。
「分からない筈がないだろう。
――……貴様が女だということだ」
(…………何故……知られた……!?)
秘密を知られていることに動揺し、光の心臓はドク……、と嫌な音を立てる。しかし顔には一切出さず、怪訝で不愉快そうな表情を素早く作った。
「……いいえ、分かりませんね。確かに女顔だと言われますが……人の気にしている事を言われるなど不愉快極まりない」
「ふん……監察方と副長助勤を兼ねるだけはある。成る程、猿芝居が上手い」
(言ってくれる、新見錦……)
光が静かな怒りをたぎらせていると、新見の背後から芹沢が現れた。
そのの背後からは、美しい紅の着物を着飾った、1人の美麗な女がいる。
「分からない筈がないだろう。
――……貴様が女だということだ」
(…………何故……知られた……!?)
秘密を知られていることに動揺し、光の心臓はドク……、と嫌な音を立てる。しかし顔には一切出さず、怪訝で不愉快そうな表情を素早く作った。
「……いいえ、分かりませんね。確かに女顔だと言われますが……人の気にしている事を言われるなど不愉快極まりない」
「ふん……監察方と副長助勤を兼ねるだけはある。成る程、猿芝居が上手い」
(言ってくれる、新見錦……)
光が静かな怒りをたぎらせていると、新見の背後から芹沢が現れた。
そのの背後からは、美しい紅の着物を着飾った、1人の美麗な女がいる。