魔界動乱期
そのとき、ジードの背後から槍が姿を現す。
「くっ!」
体をよじってかわすジード。
しかしかわすのが精一杯で攻撃がワンテンポ遅れる。
「ちきしょう、もういねえ!」
(ふふふ、感覚を研ぎ澄ましてカウンターを決めようというのだろう。そんな簡単にそれが出来る者など、そうはいない。じっくりと料理してやろう)
そして、この攻防はしばらく続いた。
三十分もすると、そこには血だらけのジードが立っていた。
「ジ、ジード、もう無理だ……、逃げるぞ!」
「はあっ、はあっ、ダメだ。ここで逃げたらグレオとラルーがヤツらの餌食になる」
(くっくっく、いい心掛けだ。もっとも、逃げても追いかけて殺すがな)
ジードはガクッと膝をつく。
決定打は防いでいるものの、血を流しすぎた。
ジードの膝がガサッと、落ち葉を潰す。
「落ち葉。これも幻影なのか?……これだ」
ジードは再び立ち上がり、自らを取り囲むように風を発生させた。
すると、木の葉がジードの回りを旋回する。
(むっ、あれは……)
そしてその葉に埋もれ、ジードの姿が完全に隠れた。
外から見えるのは、旋回する葉のみ。
「お前が近付けば葉に当たって居場所がバレるぜ!」
「くっ!」
体をよじってかわすジード。
しかしかわすのが精一杯で攻撃がワンテンポ遅れる。
「ちきしょう、もういねえ!」
(ふふふ、感覚を研ぎ澄ましてカウンターを決めようというのだろう。そんな簡単にそれが出来る者など、そうはいない。じっくりと料理してやろう)
そして、この攻防はしばらく続いた。
三十分もすると、そこには血だらけのジードが立っていた。
「ジ、ジード、もう無理だ……、逃げるぞ!」
「はあっ、はあっ、ダメだ。ここで逃げたらグレオとラルーがヤツらの餌食になる」
(くっくっく、いい心掛けだ。もっとも、逃げても追いかけて殺すがな)
ジードはガクッと膝をつく。
決定打は防いでいるものの、血を流しすぎた。
ジードの膝がガサッと、落ち葉を潰す。
「落ち葉。これも幻影なのか?……これだ」
ジードは再び立ち上がり、自らを取り囲むように風を発生させた。
すると、木の葉がジードの回りを旋回する。
(むっ、あれは……)
そしてその葉に埋もれ、ジードの姿が完全に隠れた。
外から見えるのは、旋回する葉のみ。
「お前が近付けば葉に当たって居場所がバレるぜ!」