魔界動乱期
「へえ、自分達を滅ぼした元凶を随分庇うな」
炎駒が興味深そうに尋ねる。
「確かにあの戦争で私は全てを無くした。だが私はロイドという男を敬っていたよ。むしろ憎むべき魔族ならば、私も苦しまずに済んだのかもな」
「相手を敬っていたのは、向こうも同じだと思うぜ。あんたはフロティアの国王とそっくりだ。重厚感があって、底が見えなくて、温かい」
「体がでかいだけさ。しかし、アバルがこの森を狙っているというのはもはや決定的だな。森をひとつにしなければ……勝ち目はない。炎駒、協力してくれるか?」
「もちろんだ。俺もせっかく見つけた心地好い場所を奪われたらたまらんからな」
「親父!俺も戦うからな!」
「もちろん、お前も森の主力だ」
「森の一大戦争が終わったかと思えば今度はアバルか。敵はディナスの比ではない……」
過去に、戦争で全てを失った‘森の王’がついに立ち上がる。
愛する森を守るため。
愛する息子を守るために。
「もう私は失わない。森を、親友を、愛する者達を!」
炎駒が興味深そうに尋ねる。
「確かにあの戦争で私は全てを無くした。だが私はロイドという男を敬っていたよ。むしろ憎むべき魔族ならば、私も苦しまずに済んだのかもな」
「相手を敬っていたのは、向こうも同じだと思うぜ。あんたはフロティアの国王とそっくりだ。重厚感があって、底が見えなくて、温かい」
「体がでかいだけさ。しかし、アバルがこの森を狙っているというのはもはや決定的だな。森をひとつにしなければ……勝ち目はない。炎駒、協力してくれるか?」
「もちろんだ。俺もせっかく見つけた心地好い場所を奪われたらたまらんからな」
「親父!俺も戦うからな!」
「もちろん、お前も森の主力だ」
「森の一大戦争が終わったかと思えば今度はアバルか。敵はディナスの比ではない……」
過去に、戦争で全てを失った‘森の王’がついに立ち上がる。
愛する森を守るため。
愛する息子を守るために。
「もう私は失わない。森を、親友を、愛する者達を!」