魔界動乱期
「この森に入ってこようなどという賞金稼ぎの実力はたかが知れているだろうがな。デグタス、仲間の守りがない一魔エリアの魔獣の方が標的になりやすい。うまく追い払えよ」
「グッハッハッ!楽しみだぜ」
そこへ、浮かない顔をしたケルゲリオにラウドが気付く。
「どうしたケルゲリオ?まさか、我々がお前に手を出したりする事を懸念しているのか?」
「い、いや……。実際にこの目で見て、あなたの中身がギルシャルの英雄のままであることに疑いの余地はない。だから、この情報を知っておいてほしいんだ」
「なんだ?」
「アバルは、この森の駆逐のために、‘エージェント’に依頼をしたらしい」
「エージェントに?確かトップエージェントのレイナスが、傭兵業や賞金稼ぎの類いは禁止していたはずだが。エージェントの本分は魔界の歴史の謎解きだと」
「そのレイナスが、四十年程前から、パッタリと姿を消しているんですよ。それからは昔通り、報酬によって何でも請け負う形に戻りました。元々は大金を稼ぐためにエージェントになった者も多いですからね」
エージェントとは、明晰な頭脳と高い戦闘力を兼ね備えた者に与えられる由緒正しき資格であり、職業である。
資格保持者というだけで、メディオクラスで十分活躍できるくらいのレベルであり、エージェントは魔界に百魔ほどしか存在しない。
「グッハッハッ!楽しみだぜ」
そこへ、浮かない顔をしたケルゲリオにラウドが気付く。
「どうしたケルゲリオ?まさか、我々がお前に手を出したりする事を懸念しているのか?」
「い、いや……。実際にこの目で見て、あなたの中身がギルシャルの英雄のままであることに疑いの余地はない。だから、この情報を知っておいてほしいんだ」
「なんだ?」
「アバルは、この森の駆逐のために、‘エージェント’に依頼をしたらしい」
「エージェントに?確かトップエージェントのレイナスが、傭兵業や賞金稼ぎの類いは禁止していたはずだが。エージェントの本分は魔界の歴史の謎解きだと」
「そのレイナスが、四十年程前から、パッタリと姿を消しているんですよ。それからは昔通り、報酬によって何でも請け負う形に戻りました。元々は大金を稼ぐためにエージェントになった者も多いですからね」
エージェントとは、明晰な頭脳と高い戦闘力を兼ね備えた者に与えられる由緒正しき資格であり、職業である。
資格保持者というだけで、メディオクラスで十分活躍できるくらいのレベルであり、エージェントは魔界に百魔ほどしか存在しない。