魔界動乱期
「申し遅れました。私は第八師団・副師団長コルトバ。もっとも、死に行くあなたに名乗ったところで無駄な事ですがね」

「ジュララァ!引きちぎられてえようだなあ!」

オロチはあたり一面に毒霧を吐いた。

「おっと、これを吸ってしまうと終わりだな」

コルトバは氷の魔法で毒霧を‘氷の結晶'と化す。紫色の結晶を見ながら、コルトバが微笑む。

「皮肉にも、毒の結晶とは美しいものだな」

「ジュラララァ!」

オロチは巨大な尾を振り回し、コルトバがそれをかわすと、今度はコルトバが巨大な氷の矢を放つ。
オロチは、‘ガアアッ’と炎を吐いて矢を溶かし、コルトバを狙う。
しかしコルトバも水の壁で炎をかき消した。

両雄相譲らない戦いが始まった。
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