魔界動乱期
ジード、ニコ、ゲルとゲラの四魔は、グレオという魔獣のいるエリアへと向かっている。

「ボスは不思議な魔族だよなあ。俺はボスに負けて、意地でもついていきてえ、て思っちまった。この森で負ける事は死ぬか服従かなのにな」

このゲルの言葉にゲラも続く。

「俺達には優先すべき‘本集団’もないしな。でも、ニコさんはボスと戦ったわけではないんでしょう?なんでウルフという本集団がありながらこっちに?」

ジードグループのメンバーは、ゲルとゲラ以外皆他の集団に属している。
そしてそれは優先されるべき本集団なのだ。つまりほとんどのメンバーは、かけもち状態なのである。

そんな状態で活動していけるのは、ジードが各メンバーの本集団の長にかけもち所属を懇願しにいったからだ。

極めて常識外れの懇願だが、不思議と皆快諾したのである。
ちなみにウルフ軍団への依頼はルークではなくガイに、であった。
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