魔界動乱期
入口付近で詰まっていた約二万のアバル軍のうち、半数程が森へ侵入したとき、ネロは地面の変化に気が付いた。
ネロが落とした砂塊一面が、水に濡れ柔らかくなっていたのである。
「ぐはっ、はあ、はあ……」
柔らかくなった砂塊から、ガイが顔を出した。
ガイは砂塊に押し潰される瞬間、水のシールドを一面に張り巡らせ、ダメージを和らげていたのだ。
それでもネロの魔法は強力で、ガイ以外のウルフは皆息絶えており、ガイも全身を損傷し、もはや瀕死の状態であった。
「生きていたとは驚いた。しかし、何が出来ると言うわけではあるまい。私も森へ入るとするか」
「これ以上……侵入は許さんぞ!!」
怒号とともにガイは、ネロの砂塊をはるかに越える広範囲で、数十メートルの高さの大津波を起こし、残り一万余のアバル軍へ向けて放った。
「な、なんだこの魔力は!?そうはさせん!!」
ネロも津波を防ぐ程大きな砂塊を生み出しこれを防ぐと、狼狽していたアバル軍から、安堵と歓喜の声が上がる。
しかし、ネロの作った防波堤はピキピキとひび割れ始め、終には水の重さに耐えかねて防波堤を突き破った。
「なぜだ!?私の魔力を上回るわけが…!!」
そしてガイの生み出した大津波は、一万余のアバル軍を飲み込んでゆく。
そしてそこからは川が出来、隣接するマグマの海へアバル軍を押し流した。
ネロが落とした砂塊一面が、水に濡れ柔らかくなっていたのである。
「ぐはっ、はあ、はあ……」
柔らかくなった砂塊から、ガイが顔を出した。
ガイは砂塊に押し潰される瞬間、水のシールドを一面に張り巡らせ、ダメージを和らげていたのだ。
それでもネロの魔法は強力で、ガイ以外のウルフは皆息絶えており、ガイも全身を損傷し、もはや瀕死の状態であった。
「生きていたとは驚いた。しかし、何が出来ると言うわけではあるまい。私も森へ入るとするか」
「これ以上……侵入は許さんぞ!!」
怒号とともにガイは、ネロの砂塊をはるかに越える広範囲で、数十メートルの高さの大津波を起こし、残り一万余のアバル軍へ向けて放った。
「な、なんだこの魔力は!?そうはさせん!!」
ネロも津波を防ぐ程大きな砂塊を生み出しこれを防ぐと、狼狽していたアバル軍から、安堵と歓喜の声が上がる。
しかし、ネロの作った防波堤はピキピキとひび割れ始め、終には水の重さに耐えかねて防波堤を突き破った。
「なぜだ!?私の魔力を上回るわけが…!!」
そしてガイの生み出した大津波は、一万余のアバル軍を飲み込んでゆく。
そしてそこからは川が出来、隣接するマグマの海へアバル軍を押し流した。