魔界動乱期
「伏せろ!!」
もう彼らには何も出来なかった。
神頼みのように、地に伏せる事しか。
巨大な魔力の塊が自分達に近付いてくる事が、デグタスにはスローモーションのようにはっきりと感じていた。
「すまねえ、ラウド……!!」
ディナスを地面に押し込むようにして、デグタスは自分の命が削り取られるのを待つ。
ゴオォォォ!!
……ォォォォォ……
「……あ?軌道が上に逸れた?」
しばらくしてから、皆、恐る恐るネロの方を見る。
「な、なんだあれは!?」
ディナスは信じられない光景を目の当たりにした。
なんと、巨大な銀の杭が、ネロの胸部を貫いていたのである。
そしてネロは仰向けに倒れていた。
そのため、ネロの魔光砲は狙いよりも上方へと逸れたのだ。
ネロが倒れて舞い上がった砂煙の向こうから、一魔の魔族が姿を現した。
「だ、誰があんな事を!?」
「ディナスよ、あんな事が出来るヤツぁ、魔界で一魔しかいねえよ。……な、大将!!」
徐々に砂煙がなくなり、シルエットが露になる。
「ふっ、銀の杭で倒すのは、ドラキュラだったかな、デグタス」
「悪魔には有効だよ……ラウド!!」
現れたのは森の王、元ギルシャスの英雄・ラウドであった。
もう彼らには何も出来なかった。
神頼みのように、地に伏せる事しか。
巨大な魔力の塊が自分達に近付いてくる事が、デグタスにはスローモーションのようにはっきりと感じていた。
「すまねえ、ラウド……!!」
ディナスを地面に押し込むようにして、デグタスは自分の命が削り取られるのを待つ。
ゴオォォォ!!
……ォォォォォ……
「……あ?軌道が上に逸れた?」
しばらくしてから、皆、恐る恐るネロの方を見る。
「な、なんだあれは!?」
ディナスは信じられない光景を目の当たりにした。
なんと、巨大な銀の杭が、ネロの胸部を貫いていたのである。
そしてネロは仰向けに倒れていた。
そのため、ネロの魔光砲は狙いよりも上方へと逸れたのだ。
ネロが倒れて舞い上がった砂煙の向こうから、一魔の魔族が姿を現した。
「だ、誰があんな事を!?」
「ディナスよ、あんな事が出来るヤツぁ、魔界で一魔しかいねえよ。……な、大将!!」
徐々に砂煙がなくなり、シルエットが露になる。
「ふっ、銀の杭で倒すのは、ドラキュラだったかな、デグタス」
「悪魔には有効だよ……ラウド!!」
現れたのは森の王、元ギルシャスの英雄・ラウドであった。