魔界動乱期
「ユニコーンのモノケロウスだって、あの角には恐ろしい効力があるらしいぞ」

「なんたって、四神獣を祖に持つ白虎だろう。神獣だぞ、神獣!」

「今は魔獣だろ?だったら同じく神獣の血を引く麒麟だって。最近、この大陸のグレイド……あのフロティアを抜けて‘赤麒麟’がこの森に住みついたって話だ。フロティアの元幹部だぞ?」

「でも、最強つったら、まさしく伝説の魔族がいるじゃねえかよ。あ、あの‘よ……’」

「バカ!その名前出すんじゃねえ!死にてえのか!?」

「死にたくなければ‘禁断のエリア’には踏み込むな。この森でただひとつの常識だ」

「な、名前言おうとしただけじゃねえか……」

「まあでも、結局はやっぱり‘森の王’だろ?」

「今は亡きグレイド・ギルシャスの元軍団長様だもんな。ギルシャスの英雄って言やあ魔界に知らない者はいねえ」

「あの重厚感。それに特殊な属性。負ける姿は想像出来んな」


< 3 / 432 >

この作品をシェア

pagetop