魔界動乱期
時間を少し遡り、ホルンとサイクロプスの戦いが開始された頃、セレナはその魔獣の前に立っていた。
「サーベルタイガーか。残念だがやはりここにいたのはお前だったな」
エリアの中央で佇むのは、大きくサーベルのような牙を携える魔獣、サーベルタイガー。
「珍しいな、女が来るとは。しかもその鎧を見るとアバル軍の師団長様か。これは狩り甲斐のある獲物が来た」
ゆったりとした動きでサーベルタイガーが四つ足で立ち上がる。
「狩られるのはどちらか、すぐにわかる」
セレナが剣を構えると、サーベルタイガーが矢のような突進を開始した。
その凄まじい速さの突進力は、サーベルタイガーの特徴のひとつである。
セレナが直前で横に跳んでかわすと、サーベルタイガーはそれに合わせてキュンッと向きを変える。
「ちぃっ!」
サーベルタイガーの鋭く重い牙を、セレナは剣で受け、その突進を止めた。
ただ受けただけでは、セレナの力では吹き飛ばさていただろう。
しかしセレナは自ら前へ出て、剣を牙にぶつける攻撃的な防御で激しい突進に対抗したのだ。
「やるな、女。だが、その至近距離ではこれは防げまい!」
途端にサーベルタイガーの大きな口が熱を帯びる。その刹那、高音のヒートブレスが吹き付けられる。
すぐさま、セレナは後ろへ跳んだ。
「ガハハッ!間に合うわけが……ぬっ?」
炎がセレナを包み込んだと思ったら、それはブシュウ、と音をたてて消えた。
「サーベルタイガーか。残念だがやはりここにいたのはお前だったな」
エリアの中央で佇むのは、大きくサーベルのような牙を携える魔獣、サーベルタイガー。
「珍しいな、女が来るとは。しかもその鎧を見るとアバル軍の師団長様か。これは狩り甲斐のある獲物が来た」
ゆったりとした動きでサーベルタイガーが四つ足で立ち上がる。
「狩られるのはどちらか、すぐにわかる」
セレナが剣を構えると、サーベルタイガーが矢のような突進を開始した。
その凄まじい速さの突進力は、サーベルタイガーの特徴のひとつである。
セレナが直前で横に跳んでかわすと、サーベルタイガーはそれに合わせてキュンッと向きを変える。
「ちぃっ!」
サーベルタイガーの鋭く重い牙を、セレナは剣で受け、その突進を止めた。
ただ受けただけでは、セレナの力では吹き飛ばさていただろう。
しかしセレナは自ら前へ出て、剣を牙にぶつける攻撃的な防御で激しい突進に対抗したのだ。
「やるな、女。だが、その至近距離ではこれは防げまい!」
途端にサーベルタイガーの大きな口が熱を帯びる。その刹那、高音のヒートブレスが吹き付けられる。
すぐさま、セレナは後ろへ跳んだ。
「ガハハッ!間に合うわけが……ぬっ?」
炎がセレナを包み込んだと思ったら、それはブシュウ、と音をたてて消えた。