魔界動乱期
裁きの神、ネメシスの裁きは心の罪を問う。
犯した罪の大きさよりも、心の善悪でその罪の重さを決定した。
しかしあるとき、上級神の裁きに異を唱えたネメシスは‘堕悪(だらく)’の罰を受け、その身を黒く染められた。
ネメシスを慕う者は多かったが、逆にネメシスは他を受け入れず、愛を与えなかったため、堕悪の罪が解ける事はなかったという。
更にネメシスは魔界に堕とされ、そこで死を迎えた。
ネメシスの従者であったグリフォンは、ネメシスの死体を棺に納め、魔界に神殿を建てた。
今でもその漆黒のグリフォンは、神殿でネメシスの死体を守っている。
「神殿の地図か。あれ?ここは……セル山脈の中だ!ここに、神族である、グリフォンがいるのか?」
更にジードが注目したのは、堕悪の罪で黒く染められたという記載であった。
「黒く染まる……、堕悪か。まるで黒い魔力が悪魔だと言っているようなものだな。でも、堕悪の罪はネメシスを慕う者たちをネメシスが同じように愛すれば解けたのか?」
ふと、ジードはオンタナでの出来事を思い出す。
オンタナの魔族の顔がスクリーンに一斉に映し出されたとき、ジードは思った。
‘彼らを救えてよかった’と。
そのとき、ジードの心が少し軽くなったのを感じたのだ。
「あれは……悪に染まった心の闇が少し光に変わったって事なんじゃないか……?」
犯した罪の大きさよりも、心の善悪でその罪の重さを決定した。
しかしあるとき、上級神の裁きに異を唱えたネメシスは‘堕悪(だらく)’の罰を受け、その身を黒く染められた。
ネメシスを慕う者は多かったが、逆にネメシスは他を受け入れず、愛を与えなかったため、堕悪の罪が解ける事はなかったという。
更にネメシスは魔界に堕とされ、そこで死を迎えた。
ネメシスの従者であったグリフォンは、ネメシスの死体を棺に納め、魔界に神殿を建てた。
今でもその漆黒のグリフォンは、神殿でネメシスの死体を守っている。
「神殿の地図か。あれ?ここは……セル山脈の中だ!ここに、神族である、グリフォンがいるのか?」
更にジードが注目したのは、堕悪の罪で黒く染められたという記載であった。
「黒く染まる……、堕悪か。まるで黒い魔力が悪魔だと言っているようなものだな。でも、堕悪の罪はネメシスを慕う者たちをネメシスが同じように愛すれば解けたのか?」
ふと、ジードはオンタナでの出来事を思い出す。
オンタナの魔族の顔がスクリーンに一斉に映し出されたとき、ジードは思った。
‘彼らを救えてよかった’と。
そのとき、ジードの心が少し軽くなったのを感じたのだ。
「あれは……悪に染まった心の闇が少し光に変わったって事なんじゃないか……?」