魔界動乱期
「全てが見えているのか……デグタス……?」
ほとんどの感覚が失われているにも関わらず、まるで状況が見えているかのように対応するデグタス。
パーンはこの理解の枠を越えた出来事に困惑し、しばし攻撃をやめる。
そして会話をするためか、デグタスの聴力を元に戻した。
「お?耳が……。なんだよ、俺が動ける理由が聞きてえってのか?さっき、多分石ころが俺の腕を裂いたとき、痛えって感じたんだよ。痛みを感じる事が出来るってのは、触覚は多少あるって事だ」
「触覚はあっても……炎のぶつかり合いで勝利した事が……なぜわかる……?」
「オメエよ、魔法で触れたものは、実際この手で触れるのと同じだろうよ」
デグタスは傭兵として絶え間なく戦闘に身を置く事で、魔法と自分の手足が繋がっていると感じられる程の一体感を得る事が出来ていた。
もちろんこれは経験だけで出来るものではない。
戦いのセンス。
闘竜の血を引きし者の戦闘センスがそれを可能にしている。
「それによ、オメエの立場になって考えれば、どんな攻撃してくるかわかるしな。さっきの石ころもまずかったな。あれでオメエの居場所がはっきりとわかっちまった」
「触覚がなくても……戦えると……?」
「まあ、自分の予測を信じりゃあ、やれるんじゃねえか?グハハハハ!」
ほとんどの感覚が失われているにも関わらず、まるで状況が見えているかのように対応するデグタス。
パーンはこの理解の枠を越えた出来事に困惑し、しばし攻撃をやめる。
そして会話をするためか、デグタスの聴力を元に戻した。
「お?耳が……。なんだよ、俺が動ける理由が聞きてえってのか?さっき、多分石ころが俺の腕を裂いたとき、痛えって感じたんだよ。痛みを感じる事が出来るってのは、触覚は多少あるって事だ」
「触覚はあっても……炎のぶつかり合いで勝利した事が……なぜわかる……?」
「オメエよ、魔法で触れたものは、実際この手で触れるのと同じだろうよ」
デグタスは傭兵として絶え間なく戦闘に身を置く事で、魔法と自分の手足が繋がっていると感じられる程の一体感を得る事が出来ていた。
もちろんこれは経験だけで出来るものではない。
戦いのセンス。
闘竜の血を引きし者の戦闘センスがそれを可能にしている。
「それによ、オメエの立場になって考えれば、どんな攻撃してくるかわかるしな。さっきの石ころもまずかったな。あれでオメエの居場所がはっきりとわかっちまった」
「触覚がなくても……戦えると……?」
「まあ、自分の予測を信じりゃあ、やれるんじゃねえか?グハハハハ!」