ブラッディマリー
 


「タイミング悪かったな。万里亜ちゃんが起きたら、少し吸わせてやれ」


「そうじゃなくて」



 和の尖った視線におどけて舌を出し、俊輔は口角を上げた。



 そこに、万里亜と同じ滑らかな牙が現れる。





「お仲間さんだってのは、最初から判ってた。万里亜ちゃんは、気付かなかったみたいだけどな」









.
< 102 / 381 >

この作品をシェア

pagetop