ブラッディマリー
 




 あのね、和。


 和といたら、あたし、こわれるのがとまるの。


 かぞくにまもられていても、だれにだかれても、じぶんのからだのなかがバラバラになっていくようで、いつもはきけがしてたの。



 和はね、そのはきけをとめてくれたの。



 とくべつななにかをしてもらったわけじゃ、ないんだけど。


 そばにいるだけで、よかったの。


 なんか、カミーリアみたい。



 クマさんといっしょにしたら、和はおこるかな。



 だけど、あの夜お母さんの部屋でカミーリアをなくしてから、あたしずっとおかしいの──。




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