ブラッディマリー
それだけじゃないけど、と呟く万里亜が焦れったそうに身をよじる。
「今、難しいこと訊かれても説明なんか出来ないよ。血もだけど──和が欲しい」
説明出来ない、この生まれたばかりの執着を少なからず万里亜も感じているのなら。
──流されてみても、いいのかも知れない。
和は万里亜の身体を冷たい鉄のドアに押し付けると、そのまま口唇を重ねた。待ってましたとばかりに口唇を開いた万里亜の口腔を、遠慮なく舌で翻弄する。
湿ったワンピースをたくし上げて、太腿を撫でてやると、万里亜の背がしなった。
汚れた足元がもどかしくて、和はそのまま万里亜を抱え上げ、バスルームに移動する。
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