I need you...『未完結』
嫉妬
「え、何それ?」
「え~?先生知らないの?」
先生は、
誰にでもフレンドリーだから。
生徒とも友達感覚で喋る。
「俺はそんなナヨナヨしとる曲なんて聴かないよ」
笑いながら言う。
アタシだって、
先生とそんな風にお話したい。
でも、
アタシにそんな勇気ない。
どして先生は、
あの子たちには自分から話しかけるのに、
アタシには話しかけてくれないの?
どうして、
アタシにはふざけて絡んでくれないの?
アタシの中に募る
黒いモヤモヤした何か。
ああ。
これが嫉妬心ってものなのかな。
付き合ってるわけでもないのにね。
アタシって独占欲強いんかな?
あー…
嫌だ嫌だ。
いつからこんなに女々しくなったんだろう。
先生を見てるの辛いよ。
そんな笑顔で誰かと話さないで。
女子と話してるとこなんか見たくない。
でも、
先生には彼女がいる。
風の噂で耳に入ってきたから、
本当かどうかはわからない。
彼女さんは幸せだろうな。
先生に愛されて。
年齢=彼氏イナイ歴
のアタシは、
男の人に愛されたことなんてない。
だから、
どれくらい幸せなのか…とか
どれだけ嬉しいのか…とかわかんない。
けど、
先生に愛されたら、
ものすごく幸せなんだろうな。