初恋は…お医者さんだったはずなのに。
たぶんそれは、病院中の医者が感じていることなんじゃないか…
俺にできることは…
ガラガラッ
母「あら…先生…」
やつれた声のお母さんに挨拶し、結葵ちゃんの隣にあるパイプ椅子に腰掛ける。
『結葵ちゃん…』
頭を撫でたが、もちろん返事はない。
顔は赤く火照っていて、部屋の中には、心電図のピッピという音と、それぞれの呼吸の音しかしない…
完全に着々と死が近づいている…