白百合の姫
女たちが着ている服に似ていて動きにくい…
「アリア様。服を用意しておりますが…。」
「うん。そうだね。あの服を着よう、ケイラ。
これは女物の服で動きにくい。」
「…。はい。アリア様。」
ケイラは私の側近で人並み外れた身体能力と容姿を持っている。
私が小さいころから側近をしていたから
自然と私の世話係にもなっている。
「やっぱり私はこっちのほうが合う。」
ケイラに渡された服…
それは西の地で着ていた伝統の装束。
又、普段着となったものだ。
フゥ…と息をいれ
それからクスッと笑い
「行こうか。楽しい戦争(うたげ)の始まりだ。」
「…。」
―――時を同じくして食事会会場―――
「ちょっと…。貧乏の地の姫様はまだ?遅すぎなくて?」