HONEY★HONEY☆LOVER
無防備に僕の前で笑う彼女
蓮が落ち着いていられないのも わかる
こんなことが起きるのは
計算外だったから
どう反応したらいいかわからない
「あ、あとっ」
彼女は自分自身を指差して、頭を傾ける。
「あたしのこと光って呼んでね」
計算外尽くしだ
「蓮はもう‘お前’で
定着しちゃってるし……、海は ひかりんだし、
友達は光なのに東吾は何とも 呼んでくんないから」
拗ねたような顔をする彼女は……
「ひ…か…りっ!」
「光」
「やったぁ!」
鼓動がはやくなる
「あ!蓮いた!
じゃ、東吾っ!!また後でっ」
そういって走っていった。
計算外のこの出来事
計算外のこの思い
なにもかもが計算外だから
これについては
追究するのは
やめてみよう、と思う。