HONEY★HONEY☆LOVER
そんな教室の雰囲気を断ち切るかのように高い声が響く。
「せんせっ!」
栗色の髪の子が先生を呼んだ。
かわいい声だなぁ…
うらやましい!
クラスの注目もあの子に集中した
「なんだ?どうした?有島」
あたしも視線を向けると、その子はにっこりと笑いながら衝撃的なことを言った。
「ひかりん僕達の近くがいいっ」
………え、?
ざわぁっ、と教室が一気に騒がしくなった。
「なんで?」
「いきなり!?」
「知り合いだから?」
クラスメートの子達があたしと彼らを見比べる。
な…なんでしょう…?
「別にいいけど!海堂と氷野はいいのか?」
別によくないんですけど!
眼鏡の男の子は読んでいた分厚い本から目をはなす。
「問題ないです」
「海堂蓮」はどうでもよさそうに
「……勝手にしろよ」
とだけ言った。