HONEY★HONEY☆LOVER
「えっと僕は有島海っ!よろしくねっ」
にこり、と笑いかけられた。
かわいい…
男の子でこんなにかわいいって!神様、不公平!
「僕は氷野東吾。よろしく」
大人な子なんだなぁ…
あたしなら読書なんて5分ももたないよ…
てか大人オーラがうぉーんって出てるよ!
そして隣の席の「海堂蓮」を見る
「蓮もあいさつしなよーっ」
海くんがぷぅっと頬を膨らませながら、「海堂蓮」を覗き込む。
「………」
やっと顔をあげて、あたしと目が合った。
顔を見た瞬間、あ。と小さく声を上げる。
「………」
そんなの気にしないとでも言うように黙ったままの「海堂蓮」
頬に小さな傷があって、赤く滲んでいた。
「血でてるよ?」
「海堂蓮」の頬に手をやったら、
バシッ
容赦なくその手ははらわれた。
そしてあの時と同じような冷たい声、
「さわんな、」
は……い………、?