HONEY★HONEY☆LOVER
どうやったかは知らないがなぜか場所がわかったらしく、俺達はその病院へと向かった。
「ここだ………」
小さな町外れの病院だった。
「蓮……」
「……会いにいくんだろ」
少しだけ泣きそうなあいつは俺を見てゆっくりと頷く。
そしてゆっくりと手を差し出してきた。
「蓮、手握らせて?」
「……」
俺はおもむろに手を差し出す。
あいつの少し震えた小さな手が俺を包み込んだ。
「蓮の手はあたしに勇気をくれるの」
そう言ってほほえんでくる。
「……ばーか」
表情の変化を知られたくないからわざと顔をそむけた。
いちいち言う事が恥ずかしすぎるんだよ
「ばかって何よ!」といつものように対抗してくる。
「……行くぞ」
「うん」
そしてあいつの後ろについていく