HONEY★HONEY☆LOVER
他人だから外にいる、と言ったのに無理矢理病室の中までつれてこられた。
あいつは婆さんの顔を見た瞬間、泣きだして抱きついていた。
俺はそれをただじっ、と見ていただけだけど。
……とてつもなく居心地が悪い
「ほらほら、光。そこの男の子も紹介しておくれ」
「あっ!うんっ!海堂蓮くん!友達だよっ」
俺は軽くお辞儀だけする。
「こんにちは」
ふわり、と笑っていた。
こいつと同じ優しい笑顔
こいつの笑い方は婆さんに似たのか。
「あたし花瓶の水変えてくるっ!待っててねっ」
……………は?
この状況で俺を普通残すか?
そんな心の叫びも虚しく、あいつは無情にも出ていってしまった。
ばたんっ!
「………………」
沈黙が続く。
「ありがとうねぇ…」
婆さんがゆっくりと口を開いた。