HONEY★HONEY☆LOVER
さっき連れてきた場所には光の姿はなくてその近くを捜し始めた。
「……どこにいんだよ…」
「……すけて……」
「!?」
声が聞こえた気がした。
「……………光?」
「……ん」
雨の音に消されるぐらい、小さな声は案外近い。
「光っ!」
…答えてくれ…っ!
だけど聞こえるのは雨の音だけ。
「ひかりっ!!」
また虚しくも雨に消される。
でも聞こえたんだよ。
あいつが俺の名を呼ぶ声が。
どんなに雨音にかき消されても
どんなに小さな声でも
聞こえんだよ。
「蓮っ!!」
あいつが俺の名を呼ぶ、その声が