HONEY★HONEY☆LOVER
「海堂と氷野はいいのか?」
隣で東吾が「問題ないです」と言うのが聞こえる。
あいつがどの席に座るかなんて別にどうでもいい
「……勝手にしろよ」
関係ねぇじゃん、俺たちに。
「はやく!ひかりん!」
ひかりんって誰だよ…
お互い自己紹介をしてるらしくそんな声が聞こえた。
海が興味を持ったとなったら、かなり面倒くせぇな…
「蓮もあいさつしなよーっ」
覗き込んでくる海に仕方なく顔をあげた。
転校生が俺を見るなり小さな声をあげる。
「………」
まじ、どうでもいいんだけど
「血でてるよ?」
いきなり俺の頬に触れてきた。
体中に走る激しい嫌悪感。
気付いた時にはその手を振り払っていた。
「さわんな、」
俺に、さわんな、
空気が凍る。