HONEY★HONEY☆LOVER
「もうわかんないよぉ…」
ちらり、と横目で蓮を伺いながら机にへばりつく。
「だから?」
「教えて?」
甘えるように視線をあげても、降ってくるのは
「何回目だよ」
冷ややかな鬼の視線。
だって蓮の教え方難しい!
「誰が数学なんてものを、この世につくったんだろうね!」
これで賞とか取ってたら、あたし怒るよ!
「知ってるか?そうゆうの“負け犬の遠吠え”っつーんだよ」
ぴしゃりとあたしを言い負かす蓮
あたし彼女じゃん!
彼女に負け犬の遠吠え!?
ひどすぎる!!
「蓮のばかぁ…」
「なんか言ったか?」
蓮の笑顔の後ろに真っ黒なオーラが見える。
「イエ、ナニモ」
せめて赤点はまぬがれたいな…、と心のなかで思いながらちらりと横を見る。
彼氏は全国でトップ
彼女は赤点ぎりちょん。
何、この差!