HONEY★HONEY☆LOVER
さ…寂しすぎるよ!この空間!!
あ、と部屋の鍵貰いに行かなきゃいけないんだった…ってことを思い出し嫌々、バックを持って教室を出ようとした。
「はぁ…」
「なんでそんなため息ついてんの?」
真向いから急に声がする。
「ふゎぁっ!?」
「どんな驚き方?」
びっくりして後ろに下がったら、腰を強打し、目の前の女の子がケラケラ笑った。
今日、絶対厄日だ!
絶対絶対そうだ!!
短めの髪にくりっとした目でボーイッシュな感じの子がかなりの接近距離であたしを見てる。
「えっと………」
さ…なんだっけ?
「さ…さ…ささ………」
「中村咲季だよ!覚えてっ!」
……ごめんなさい
「あ‥はい」
「なんで敬語?一緒に帰ろ?」
「ほんとっ!?」
思わぬ提案に前のめりになる体。
「こんなことで嘘なんかつきません!」
……嘘だったらショックです…!