HONEY★HONEY☆LOVER



蓮が片手で顔を覆う。



「今、会ったら俺………何するかわかんねぇ」



今まで見たことない。



こんな弱った蓮。



「俺だって……会いてぇよ」



そして、しばらく黙ったあと



「光…っ」



と呟いた。



その一言に今の蓮の気持ちが全部詰まってる気がした。



「じゃ、行ってこいよ」

「とー…ご」

「俺らにはできないけどお前ならできんだから。」



悔しいけどな、と苦笑混じりに言う。



「…おぅ。」



そう言って蓮は窓から出ていこうとした。



「蓮!」

「ん、」

「次泣かせたら僕がひかりんの事貰っちゃうからねっ」

「ばーか。





渡さねぇよ」


その時の蓮の笑顔は心の底からのほんとの笑顔だった。



< 338 / 396 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop