HONEY★HONEY☆LOVER



狙ってんじゃねぇのか、ってぐらいタイミングがいい。



久々に聞いたあいつの声はなんも変わってなかった




「海か、」

『あーっ、今ひかりんじゃなくて嫌になったでしょー?』



何言ってんの、海!という光の声が聞こえてくる。そして、落ち着け光。という東吾の声まで聞こえた。



「…どうしたんだよ」

『これから日本を発つの』

「は?」

『あのね『ちゃんと見つけるからねっ!』…ってひかりんー…それ僕の台詞ー。』

「見つける?」

『お母さんだよ!ちゃんと見つけるからねっ!』



……光に話したのか



「…………」

『…蓮、聞いてくれる?』

光の声が静かになってきた。



「……あぁ。」

『海も東吾もね、蓮のお母さんを一生懸命探してるよ。もちろんあたしも頑張ってるよ!だけどね……』



光が黙る。


そして「……っく。」光の泣き声が聞こえてきた。



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