HONEY★HONEY☆LOVER



ネームプレートには
“Saki Nakamura”と彫ってあった。



「さき・なかむら…?ああっ!咲季の部屋!?」

「気付くの時間かかったね…」

「で…なん………」


なんで咲季の部屋?と言い掛けた時に咲季が勢い良くドアを開ける。


カチャッ



パンッ!パーンッ!


いきなり鳴り響く軽快な破裂音。


だけど心臓に響くのには十分だった。


えええええ!?


何が起こったのか理解できないあたしは、ただおろおろするだけ。



「「「ようこそッ星泉学園へ!!」」」



え……………?



「光の歓迎会!寮にはいるってことはあたし達の家族同然だから」

「誰が光ちゃんを迎えに行くか、揉めたんだよねー」

「みんな行きたがって!じゃんけんで勝った咲季がいくことになったの!」

「咲季ずるいよー」

「公平なじゃんけんだし!」



あたしの為に……?

驚いたせいで、気付かなかったけど部屋の中はきれいに飾り付けされ、机にはお菓子や飲み物が置いてあった。


「「どう?サプライズは」」

「ありがとうっ!すごい嬉しい」

目頭がじーんとする。
ほんとに嬉しい…


「ほらねっ!」

咲季があたしを指差す。

………?



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