HONEY★HONEY☆LOVER
しばらく沈黙が続いた。
先に俺が口を開く。
「お前、アメリカいたんじゃねぇの?」
「…いってきたよ」
気のせいか光の俺を掴む力が強くなった。
「海達は?」
「今…準備してる……。」
準備?
「……お義母さんのとこ連れてって。」
「は?」
「言いたいこと沢山あるのっ!」
勢い良く顔をあげて、力強い目で俺を見る。
「……光、」
「信じて?蓮。あたし達が帰ってきた理由…わかるでしょ?」
さっきから同じことが頭のなかを回ってた。
光達が帰ってきたこと。
それが何を意味するか、ってこと
「…見…つけたのか…」
途切れ途切れになる自分の声が嫌に思えた。
なんで今更、恐怖なんか……。
「会ったとき、涙がでちゃった」
困ったように笑う光を凝視した。
「やっと見つかった…ってこともあったけど何より…蓮にそっくりだったの。」
仕草も表情も全部全部、と光が呟く。
「…ほんとに俺の母親なのか?」
「だからーっ、信じてってばっ!ちゃんと証拠もあるんだよ?」
「…………証拠?」
光がすっ、と俺の耳を指差す。
「ピアス。」