HONEY★HONEY☆LOVER




きっとあの視線が交わった瞬間から。



お前は俺のなかに入ってきてた。




「あんな感じ悪かった奴と付き合ってるなんて不思議だねー」



なんの悪怯れもなくそう呟いた光

………うぜぇ



「俺もだから。」

「え、」

「女に見えねぇし、ぎゃーぎゃーうるせぇし、かと思ったら泣くし、無茶するし、……んな奴初めてだから。」



光が頬を膨らませた。



「んなことしても誰も可愛い、なんて思わねぇよ。ハリセンボン」

「は…ハリセ……っ!?」

「だから、他んとこなんか行ったら許さねぇから。」

「へ?」



たとえそれが海や東吾だとしても



「お前みたいなバカ世話できんの俺ぐらいだっつってんだよ」

「世話…」

「そんな膨れ面見て、可愛いなんて思う奴俺ぐらいしかいねぇし」



光が笑っても

泣いても

怒っても



俺が傍にいたい。





「……蓮」

「可愛いって思ったのも、大切にしたいって思ったのも、全部お前が初めて。」


顔を真っ赤にして、今にも泣きそうな光を見てたら自然に紡がれてく言葉たち。



「初めて尽くしだから」



光が下を向きながら震える。




「あたしも……だよ」





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