HONEY★HONEY☆LOVER
行くわけねぇじゃん
そんなのに
「行かねぇ」
「えー。どうしてもぉ?」
媚びたような語尾を伸ばす喋り方がうざくてたまんねぇ
「しつけぇんだよ。」
またきゃぁ、という声があがる。
「怒ったあー!」
「かっこいーっ」
……………
こいつら、どうしたらいいんだよ
「仕方ないなぁじゃぁまたねぇ」
「………………」
「蓮、殺気オーラでまくりー」
「彼女達は香水つけすぎだな。気持ち悪くなる。」
「そうゆう問題じゃねぇ」
吐き気がする
言いたい放題で帰りやがって…。
“あの女”みたいだ
“あの女”もきつい香水をつけて、言いたい放題で、
記憶に染み付いているあの匂い。
甦ってほしくない記憶が溢れだす
「蓮?」
「なんでもねぇ、俺部屋に戻る」
「どうしたの?」
海が心配したように眉を下げる。
「…なんでもねぇよ」
少しだけ笑うと、海が安心したような顔をした。