HONEY★HONEY☆LOVER
「おま……」
「消えろ」
まるで威嚇するかのように
全てを拒絶するかのように
男の子が呟いた、
それを聞くと、男子学生達は逃げて行ってしまった。
あたしは今だにその場で呆然として動けなかった。
しばらくその男の子を見つめていると目がばちりと合った。
「…………」
さらっとした茶色の髪
凛とした瞳は冷め切っていて
そしてどことなく表情も冷たい。
どくん、と心臓が波を打った。
「あ…あの…っ」
「高崎さん!!ごめんね!地図見つかんなかった!ま、いいか!」
先生が来たと同時に男の子もどこかへと消えてしまった。
「あ……」
「どうかした?」
クエスチョンマークを浮かべながら先生があたしを覗き込む。
「な……んでも…ないです」
一体何だったんだろう………