HONEY★HONEY☆LOVER
「蓮……」
「今でもあの女のこと思い出す」
蓮はどんなに
寂しくて
つらい時間を
おくってきたんだろう
「なんだよ」
がばっ
あたしは蓮にぎゅっと抱きついた
あの時
蓮がしてくれたように
あたしも
あなたの
悲しみを
やわらげたい
「な…」
「あたしは蓮みたいに格好いい事言えないけどっ!悲しい事あたしも全部聞くから…っ」
抱き締める腕の力を強める。
「弱くたっていいんだよっ!強くなくたっていいんだよっ!だから…もう一人で……っ抱え込むなーっ!ばかーっ!」
「最後は馬鹿よわばりかよ…」
ふ、と笑い蓮の手のひらがあたしの頭におかれた。
淡い月光があたし達を
優しく照らした。