私が私に贈るコトバ
笑顔
ある町の。
その中程にある小さな村に、その女の子は住んでいました。
その女の子は旅に出ます。
すれ違うたびに女の子は笑い掛け、笑顔で挨拶を交わすのです。
雨の日も、
風の日も。
変わらず女の子は笑顔です。
ある日女の子はたどり着きます。
そこは干からびた小さな村でした。
そうです。
この村には笑顔なんてものは微塵も見受けられません。
それでも彼女は笑います。
どんな時でも笑います。
するとどうでしょうか。
彼女の周りには人が群がり始めたではありませんか。
そうです。
彼女の笑顔にはそういう力がありました。
こうして、彼女が旅して歩いた道筋には。
笑顔という名の花が咲き乱れましたとさ。
\2011 11.15/