ゆめ。
俺の気持ち~竜司side~
ホッチキスの音が響く中。
「竜司って、彼氏…じゃなかった、彼女いるの?」
ドキンっ
なぜ、心臓が跳ねる。
「彼氏はいないよ。」
ごまかす。
知られたくない。
ナゼ、ナゼ知られたくない?
「当たり前でしょ、彼女、だよ!」
…………はぁ……………
「…………いる。地元に。」
言ってしまった。
知られたくなかった。
「へ、へぇーいるんだ、すっごいね竜司!どんな子?可愛い?写真見してよ!」
結愛は、何も思わないのかよ……
「あぁ、宍戸葉瑠って言うんだ。可愛いよ。」
ちょっと投げやりになってしまった。
葉瑠。思い出す。
葉瑠の笑顔。
自然に笑みがこぼれた。
葉瑠。
やっぱり、会いてぇ。
いま、何してるの?
葉瑠、会いてぇ……