夢渡り
中、高生くらいの少女がひとりで怯えている。
他者から見るととても痛々しい。
しかし、これは他人事ではないのだ。
だって、私は、ー能力者なのだから。


もう、大丈夫
あなたはもう夢に捕らわれることはない。
この夢のことは忘れなさい。

怯える、見知らぬ彼女にそう囁きかけると彼女は目を見開いて次の瞬間夢からさらさらと砂になって消えていった。
どうか、現実で、幸せに過ごして。
あなたの夢は、私が背負う。
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