何時も君が私を見てる。
(二)
「なお。へいき」
小さなマンションの扉を蹴り飛ばし不法侵入して来た奴には冷ややかな視線を送ってやる。
私の視線を無視し(または、気付いてないのか?)夕明(ゆうあけ)さんは抱きついてきた。
「へいき?痛いとこはない?」
ギュッと首に回された腕に力が込められ、このまま圧迫死するのではと不安になる。
そんな私の思考に気づかず夕明さんは怒りを漂わせ吐き捨てる様に呟いた。
「殺さなきゃね」
言い立ち上がった人には待ったをかけた。