何時も君が私を見てる。
「ずっと見てるからなおが泣いてるって直ぐわかるよ」
普通の女の子ならば何時も見ていてくれているのだと喜ぶかも知れないが、彼は例外だ。
彼の言う『見ている』は進行形であり、『気にかけている』等と言う生易しいものではない。
彼は『私を見ている』。監視とも言えるが彼に言わせれば愛の形らしい。理解は出来ないが。
監視の対象たる私は、彼が『私を見ている』ことを前提で話を進めるわけだがそれは決して彼の歪んだ愛の形を受け入れているわけではなく、半ば『もー、どーでもいーや』と言う諦めからだ。